令和3年度日本語教育能力検定試験の合格発表がありました。受験された皆様の結果はいかがでしたでしょうか。ここでは受験者数や合格者数、合格率、受験者のバックグラウンドなどについてご紹介します。次回受験予定の方は、試験準備に役立ててください。
応募者数・受験者数は微減
令和3年度日本語教育能力検定試験は2021年10月24日(日)に行われました。前年に引き続き、会場での検温、「自己ヘルスチェック表」の提出など、さまざまな新型コロナウイルス感染症拡大防止のための対応が取られる中での試験実施となりました。
令和3年度日本語教育能力検定試験の応募者数は10,216人、受験者数は8,301人となりました。応募者・受験者は前回の令和2年度の試験から9%ダウンしましたが、令和元年度、令和2年度に続き、過去3番目に多い応募者・受験者となりました。
応募者数や受験者数の微減の背景には、新型コロナの影響による外国人の入国制限などもあり日本語教育業界が厳しさを増していること、日本語教師の国家資格化の動きの中で現在の日本語教育能力検定試験の位置づけがまだ明確ではないことなど、いくつかの要因が考えられます。
試験は、7試験地の11会場で行われました。試験地(実施地区)別の応募者(昨年比)/受験者(昨年比)は、以下の通りです。
北海道:299人(-14人)/246人(±0人)
東北:362人(-51人)/303人(-26人)
関東:4,870人(-592人)/3,927人(-403人)
中部:1,125人(-124人)/920人(-97人)
近畿:2,339人(-174人)/1,943人(-141人)
中国:420人(-66人)/334人(-42人)
九州:801人(-79人)/628人(-74人)
合計:10,216人(-1,100人)/8,301人(-783人)
北海道の受験者数は昨年と同じでしたが、それ以外の試験地の応募者・受験者は減少しました。
合格率は29.7%
合格者数は2,465人となりました。受験者は8,301人でしたので、合格率は29.7%となりました。ちなみにここ5年の合格率の推移は以下の通りです。
平成29年度(2017年):25.4%
平成30年度(2018年):28.3%
令和元年度(2019年):28.2%
令和2年度(2020年):28.8%
令和3年度(2021年):29.7%
合格率は昨年を上回りました。ここ5年で見ると合格率は4ポイント以上大きく増加していることが分かります。これは、試験問題が易しくなっているというよりも、受験者のレベルが上がっていると考えたほうがいいのではないかと思われます。
受験者の属性は大きく変わらず
男女比では女性が74%、男性が26%となりました。また、年代別比では60才以上が17%、50~59才が23%、40~49才が19%、30~39才が16%、20~29才が24%、20才未満が1%となりました。受験回数比では、初回が63%、2回目が22%、3回目が9%、4回目以上が6%となりました。職業別比では、会社員等が40%、主婦/主夫が12%、日本語教員(非常勤・個人教授)が10%となりました。
受験回数では2回目以上、つまり複数回受験されてきている方の割合が大きく伸びました。合格率は微増しているものの、全体的に受験者のレベルも上がっていると思われ、これまで以上に1回で合格することが難しい試験になってきているように思われます。
1回のチャレンジで残念ながら不合格だった方は少なくありません。あきらめずに、ぜひ令和4年度の試験合格を目指して、今からコツコツ準備を始めましょう。アルクでは日本語教育能力検定試験合格を目指す方のために「NAFL日本語教師養成プログラム」をお勧めしています。2022年1月11日9:59まで、クーポンコードを入力すれば10%OFFでご購入いただけます。
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